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4.282025
フェネックが死ぬ前に何が起きる?幸せな生活のためにどのようなことが可能?【鎌倉・藤沢】
フェネックは我々の家庭においても親しまれる存在になりつつあります。
だが、フェネックという種類が特異なため、その生態や飼い方についての知識が十分に共有されていないのも事実です。医療の面でも、特性を理解した治療を行うことが難しい状況にあります。
本稿では、フェネックが健康を損ねたときの様子や、どのようにして彼らに幸せな生活を提供できるか、について詳しく説明します。
愛すべきフェネックと共に過ごす生活の中で、彼らの幸せと健康を守るために必要なことを、本記事があなたの参考になれば大変幸いです。

フェネックが死ぬ前に見せる行動の特徴

フェネックという生物は、温度変化に極めて敏感で、その生存に適した気温が維持されない状況下では、体調を大きく崩してしまう傾向があります。
真夏の熱い日でも、冬の厳しい寒さの日でも、彼らの生活空間の温度は常におおよそ25℃前後で維持されなければなりません。また、フェネックにとって湿度の高い環境も大きな敵となります。特に、湿度が高まる梅雨時や夏場は、皮膚病などの病気に罹るリスクが増えます。
「フェネック 飼育員さんだけが知ってる あのペットのウラのカオ」WWFジャパン
体調が崩れたフェネックは食欲を失い、次第に体力を消耗していきます。そのまま放置してしまうと、最悪の場合、命を落とすこともあるため、飼い主としてはその生活環境には特別に注意を払う必要があります。
【犬の病気にも注意】
フェネックはイヌ科に属する生物であるため、イヌが罹るような危険な病気にも注意が必要です。
フェネックが罹りやすい危険な病気には以下のようなものがあります。
・狂犬病
・ジステンバー
・フィラリア
・ノミ・ダニによる被害
これらの危険な病気は、ワクチン接種によって予防することが可能です。そして、次のような症状が見られた場合は、すぐに獣医に見せるべきです。
・全身や特定の部位の麻痺やけいれんが起きている
・嘔吐や下痢が止まらない
・元気がなく、ほとんど動かない
・足を引きずるなど、明らかに負傷している兆候がある
フェネックが病気になった対処法は?
フェネックが調子を崩した場合や病気になった場合は、まずは病院で治療を受けましょう。
病院へ連れていく
フェネックという生き物は、日本ではなかなか見かけることのない、珍しいペットとして知られています。そのため、何か問題が起きた際に、すぐに近くの動物病院に連れていけるとは限らない事情が存在します。
その理由として、フェネックを診療対象として取り扱うことができる獣医師が必ずしも全ての病院にいるわけではないからです。なので、フェネックの飼い主としては、事前に自分の近隣でフェネックの診療を承ってくれる病院をリサーチしておくことが大切となります。
フェネックに関する情報を発信するブログ「きつめのきつね」では、フェネックがドアに頭を挟んでしまうというアクシデントが発生した際の経緯が紹介されています。その時、飼い主はフェネックの治療をしてくれる病院を見つけるために、2軒の動物病院に連絡を取ったのですが、「フェネックを診ることができる獣医師がいない」という理由から断られてしまったとのことです。
つまり、フェネックのようなエキゾチックアニマルは、病院だけでなくペットホテルなどの施設でも利用を断られる可能性があるという現実があるのです。特に、フェネックが体調を崩した際には時間との戦いになることもあり、一瞬の遅れが命取りになることもあります。
そのため、再三になりますが、フェネックの飼い主としては、事前に近くの病院の情報を調査し、緊急時のシミュレーションをフェネックが元気なうちから行っておくことが、非常に重要となります。
フェネックと幸せに共に生活する方法
フェネックという小型のキツネは、適切な飼い方をすれば10年から12年という、犬や猫と比較しても長い期間、一緒に生活することが可能です。
この魅力的な小動物、フェネックと幸せに過ごすために、飼い主として何ができるかということを考えるとき、フェネックが幸せで健康的な生活を送ることができ、そして最終的に安らかにその生涯を閉じることができるよう、多くの具体的な行動が求められます。その行動とは、適切な飼育環境の提供や、適切な食事の供給、そして愛情深いケアなどが含まれます。
危険排除と健康的な生活環境を構築
フェネックという可愛らしい存在の健康と幸せを維持するためには、安全で快適な生活環境の提供が不可欠です。
この目的を達成するために、以下に挙げる事項をフェネックが健康な時期から考慮し、整備してあげることが大変有益です。
・定期的に健康診断を受けさせることで、早期発見・早期対応が可能となります。
・フェネックが自由に動き回れるスペースを確保し、体調管理に適した温度が保たれる環境をつくりましょう。
・長寿まで快適に過ごせるよう、必要なサポートを提供することが大切です。
しかしながら、フェネックは日本ではあまり一般的ではないペットであるため、その生態や必要なケアについて詳しい情報が十分に得られないこともあります。
そのため、フェネックの飼育経験者や適切な知識を持つ専門家など、困った時に助けを求められる信頼できる人物を見つけておくことは、フェネックの健康管理にとって大変重要です。
直接的な人脈がない場合でも、インターネットやSNSを活用してフェネックの飼育者や専門家のコミュニティを探し、情報交換の場を見つけることも有効な手段です。
遺体を安置する前の死後硬直
愛するペットが天に召された後、数時間以内に身体が硬直する現象、いわゆる死後硬直が始まることをご存知でしょうか。その前に、適切な手順で遺体を安置することが求められます。ここでは、その手順を詳しく説明します。
まず一つ目、遺体に付着した汚れを優しく拭き取り、毛並みが乱れている部分を整えてあげましょう。これは、最後のお手入れとも言える大切な作業です。
次に、二つ目のステップとして、ペットシーツを敷き詰めた棺を用意します。このペットシーツは、予期せぬ事態に備えて敷き詰めると良いでしょう。
そして三つ目、遺体をその箱に優しく納めて、保冷剤で適度に冷やすことが必要です。これにより、適切な冷却状態を保つことができます。
最後に、四つ目のステップとして、遺体を安置した棺を副葬品やお花で飾ります。これは、故人への敬意を示すとともに、別れの儀式を行うための一環でもあります。
以上の手順を踏むことで、愛するペットへの最後のお別れをきちんと行うことができます。

安置する姿勢は何?

ペットを安置する際には、何よりも彼らが安らかに見えるような体勢を心がけましょう。まるで深い眠りについているかのような、穏やかで心地よさそうな姿に整えてあげることが大切です。
特にフェネックという種類のペットの場合は、その特徴的な大きな耳が棺に接触してしまう可能性があります。これが不快感を与えることは避けたいですね。
そのため、ペットの体に比べて少しだけ広めの棺を選ぶことをおすすめします。これにより、大切なペットが十分なスペースを持って安置されることができます。これがペットにとって、そしてペットを愛するあなたにとっても最善の方法と言えるでしょう。
供養の手順を考える
愛するフェネックの亡骸を安置した後、次に考えるべきはその供養の方法です。
フェネックの特徴として、体長が約3から40cmと小型から中型犬ほどの大きさであることが挙げられます。
そのため、ペット火葬や埋葬といった手段を選択することが可能です。ここで重要なのは、飼い主としての最後の願いを適切に表現する方法を選ぶことです。その供養の方法を選択する際には、フェネックに対する愛情を思い起こしながら、最も適切な方法を選ぶことが大切です。
火葬をする場合
ペットを失った時、その大切な存在をどのように送り出すかは、飼い主の皆さんにとって重要な決断となります。火葬はその中でも一つの選択肢であり、「自治体への依頼」と「専門業者への依頼」の2つの方法が主に存在します。
それぞれの方法には大きな違いがあります。「自治体への依頼」は費用が比較的安価である一方、火葬後の遺骨は返却されず、葬儀やお別れの儀式を行うことは難しいです。「専門業者への依頼」はその逆で、人件費などの費用は必要となりますが、返骨や葬儀の依頼が可能で、ペットとの最後の別れをきちんと形にすることができます。
どちらを選ぶべきかは、ご自身の予算や、ペットとの別れ方に対する希望など、様々な要素を考慮して決めることが大切です。
自治体と火葬業者の具体的な違いについては、以下のページで詳しく説明しています。参考にしていただければと思います。
火葬を選ぶメリット
ペットが亡くなった際に火葬することにためらいを感じる方もいらっしゃるかもしれません。「愛しいペットがいなくなる」という悲しみは深いものです。しかし、火葬という選択が、実はペットとの絆をより深く感じさせてくれるかもしれません。
火葬を選択した場合、その後の供養方法に幅が広がります。まず、火葬したお骨を霊園に埋葬するという選択肢があります。これにより、亡くなったペットに会いに定期的に訪れることができます。ペットとの絆を感じ、悲しみを癒す時間を持つことができます。
また、霊園に埋葬しないと決めていたとしても、火葬したお骨は家で管理することができます。自宅でペットのお骨を大切に保管することにより、日々の生活の中でペットの存在を感じ続けることが可能です。
さらに、火葬のお骨は分骨してキーホルダーに納骨するといった方法も選べます。これにより、日常の中でいつでもペットと一緒にいるという感覚を保つことができます。
これらの選択肢が広がること、ペットとの繋がりを感じる機会が増えることが、火葬のメリットと言えます。大切なペットとの別れは辛いものですが、火葬という選択を通じて、その悲しみを少しでも癒し、ペットとの絆を感じ続けることができます。

お墓への埋葬
あなたが自分の庭や所有しているプライベートな土地がある場合、フェネックという愛らしい生き物の遺体をそこに埋葬することが可能です。
しかし、埋葬するにあたってはいくつかの注意点が必要です。第一に、害虫の発生や不快な臭いが周囲に広がらないようにするため、十分な深さの穴を掘ることが重要です。また、自然に土に還るまでの時間を短縮するためには、可能ならば火葬をして、その後骨の状態で埋葬することをおすすめします。
このように、愛するペットの埋葬は慎重に行うことで、その存在を尊重し、永遠に思い出に残すことができます。また、自然との一体感を感じることができ、ペットの死を受け入れる一助ともなります。
まとめ
フェネックという可愛い生き物は、気温変動に対して非常に敏感で、とりわけ25度という適切な温度からの変動は、彼らの体調に悪影響を及ぼす可能性があります。これが彼らを弱体化させ、体調を崩す原因となるのです。
さらに、フェネックはイヌ科に属しており、フィラリアやジステンバーといった、命に関わる可能性のある深刻な病気に感染するリスクがあります。そのため、定期的な健康診断と必要なワクチンの接種は、フェネックの健康管理においては欠かせない要素となっています。
さらに付け加えると、フェネックは日本ではエキゾチックアニマル、つまり一般的なペットとは異なる種類の動物として分類されています。そのため、彼らを専門的に診察できる病院は限られています。これは、フェネックの飼い主にとっては大きな問題となり得ます。
そこで、フェネックの飼い主にとっては、近くにフェネックを診察できる病院があるかどうかを事前に確認し、また、フェネックに関する知識や経験を共有できる仲間を見つけることが非常に重要です。これらにより、何か問題が発生した際に、適切な対応を取ることが可能となります。
