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3.192025
カメがなくなってしまった際にしてあげること【鎌倉・藤沢】
愛するペットのカメが動きを見せなくなった際、最初に感じるのは深い不安でしょう。しかし、我々が知るべきなのは、カメが冬眠をする生物であるという事実です。そのため、カメの死を悲しむ前に、まずは冷静にカメの生死を確認することが重要なのです。
このページでわかること
- カメが冬眠している可能性があるため、反応を確認してから死亡を判断する
- 死亡が確認できた場合、遺体をきれいにして安置する
- カメの葬儀方法は火葬と埋葬があり、それぞれの特徴を比較して決める

カメの死亡確認の手順

カメが動かなくなったとき、あなたは恐らく「もしかして、死んでしまったのか?」と思うかもしれません。しかし、その結論に至るのは少々早すぎるかもしれません。カメのような冬眠を行う生き物にとって、外見や反応を確認することが大切です。カメは変温動物で、気温が下がると活動が徐々に低下し、最終的には冬眠状態に入ります。
しかし、冬眠とは文字どおりに眠っているわけではなく、体の機能を極度に抑えている状態、つまり仮死状態になっているのが適切な表現となります。冬眠している間は全く動かないため、「このカメ、もしかして死んでしまったのか?」と不安に思い、誤った判断を下してしまう人も少なくありません。
さらに、夏場にも熱中症などで体調を崩し、動けなくなってしまう場合があります。このような状況では、カメが死亡してしまったと思い込む前に、状況をしっかりと把握することが大切です。
外見と反応の確認
【冬眠の可能性がある場合】
カメが冬眠状態になっているかもしれないとき、やさしくその手や足に触れてみてください。もしカメがまだ生きている場合、触れた刺激に反応を示すはずです。
【亡くなっている可能性がある場合】
もしカメが手足を元気なく伸ばしたままで、触っても全く反応がない場合、亡くなっている可能性があります。また、水上に浮いている状態や、カメの手足に白いカビが生えていることも、カメがすでに亡くなっている可能性を示す兆候です。
【まったく反応がない場合】
ただし、冬眠の状態ではなくて、反応が全くない場合は、カメを1日ほど水に浸して様子を見てみてください(これは水生または両生のカメに対して試すことができます)。その際、水の温度はカメが普段活動していた温度と同じくらいにする必要があります。これは、カメが快適に過ごせるように、その種類によって適した温度の水を用意することが大切です。
カメの死後、遺体の安置方法
愛するペットのカメが永眠した場合、その遺体の適切な安置が必要です。その手順をこの記事で説明いたします。
まず最初に、遺体を処理するための必要な道具を揃えましょう。以下にその一覧を示します。
品名 | 概要 |
ダンボール | 棺として使用 |
柔らかい布・歯ブラシ | 体をきれいにする |
タオル | 棺に敷いて汚れを防ぐ・ドライアイスを包むなど、様々な方法で使用 ※複数用意して、替えられるようにする |
お供え物 | 棺に入れてあげるお花やおやつ |
爬虫類であるカメの遺体は、哺乳類に比べて腐敗が早く進むので注意が必要です。特に遺体に汚れや水分が残っていると、その腐敗がさらに早まります。そのため、適切な手順でカメの遺体を清潔にしましょう。カメの手足は布で、甲羅は歯ブラシで優しく拭き取ります。
次に、ダンボールにタオルを敷き、清潔にしたカメの遺体をそこに優しく納めます。その後、タオルで包んだ冷却剤やドライアイスを入れて遺体を冷やすことで、腐敗を遅らせます。もしお供え物があるのなら、ここで一緒に入れてあげましょう。
そして、遺体を安置する場所も大切です。できるだけ涼しい場所を選んでください。
火葬を選択した場合、カメの遺体が入ったダンボールを火葬業者へ渡し、火葬場に同行します。火葬場に立ち会わない場合、次にカメと会えるのは骨を返される時です。だからこそ、最後にはしっかりとお見送りをしてあげましょう。これがカメへの最後の愛情表現となります。
カメの死後、葬儀の準備をスタート

我々の愛らしいペット、カメが生涯を閉じた場合、その次に考えるべきは遺体の扱いと葬儀の準備です。家族の一員であるカメに対する敬意と感謝の気持ちを示すため、葬儀の方法選びは慎重に行いましょう。
法律上、カメの遺体は「一般廃棄物」として、焼却処分が可能です。しかし、長年にわたり共に過ごしたペットへの感謝の気持ちを込め、適切な供養を行うことが望ましいでしょう。
カメを供養する方法としては、「火葬」または「埋葬(プランター葬)」の2つが選択肢として挙げられます。これらの方法は、カメに対する敬意を示し、感謝の気持ちを形にするためのものです。どちらの方法を選ぶかは、カメとの思い出や個々の信念によって決めることができます。
【死亡から2~3日を目安に依頼先を選ぶ】
愛するカメの死後の処理は、心に深い打撃を受けているだけに、非常に難しいものです。しかし、そのために早急に行うべきことがあります。それは供養の方法を選び、その実施者を決定することです。
カメの亡骸は適切に保管されていれば、夏場であれば2日、冬場であれば3日程度は美しく保つことができます。その為、カメが亡くなった後、約2~3日の間に供養の方法を決定し、依頼先を選ぶことが重要となります。
依頼先や供養方法について具体的に決まっていない場合でも、まずは供養方法を一時的に決めておくことをおすすめします。その理由は、供養方法が決まっていれば、その後に依頼先を探す作業がスムーズに進むからです。
したがって、初めに供養方法を決定することが、適切な依頼先を見つけるための第一歩となります。これにより、カメの供養が円滑に進むことでしょう。
【火葬】
火葬の方法としては、「合同供養」と「個別供養」の2つの主な種類が存在します。「合同供養」は、他のペット達と一緒に火葬される方法で、費用を抑えることが可能ですが、その代わりに遺骨は手元に戻ってきません。「個別供養」は、1体1体別々に火葬される方法で、遺骨を手元に残すことができますが、一部の小動物、例えばカメなどはこのサービスの対象外となる可能性があります。どちらの方式を選ぶかは、それぞれの長所と短所を考慮しながら、飼い主自身の判断に委ねられます。
火葬は一般的には、地方自治体または専門のペット火葬業者に依頼します。地方自治体を通じての火葬は費用を抑えることができますが、ほとんどが「合同供養」であるため、ペットの遺骨を手元に残したい場合は、専門のペット火葬業者に依頼することを推奨します。特に、小さなペットの火葬技術を持つ業者は、遺骨が美しく残るよう配慮して火葬を行います。また、特定のペット、例えばカメの火葬について不安がある場合、業者のスタッフからアドバイスを受けることも可能です。
火葬によって遺骨を手元に残すことができれば、供養方法の選択肢が広がります。「遺骨をアクセサリーにする」「骨壺に納めて自宅で保管する」といった形で、手元供養を行うことが可能となります。火葬と手元供養によって、愛するペットへの適切なお別れをすることができ、自身の心の整理にも役立てます。手元供養やお墓への納骨を通じて、亡くなったペットへの感謝の気持ちを伝え続けることで、喪失感をやわらげることができるかもしれません。
さらに、火葬は自宅での埋葬と比較して、悪臭や害虫の発生といったリスクを抑制する効果もあります。供養方法がまだ決まっていない場合でも、先に火葬を行ってから、その後の手続きを決めるという方法も選択肢となります。
【埋葬・プランター葬】
埋葬とは、基本的に私有地、例えば家の敷地内などで行われる葬式の一形態です。一方、プランター葬は、ペットの遺体をプランターの中に安置し、上に土を覆って供養する方法を指します。
特に、亡くなったペットがカメであった場合、プランター葬はその存在を日々身近に感じられるという特別な意味合いを持ちます。また、自宅に庭がない場合や、ワンルームマンションなどの狭いスペースでも行うことが可能なため、プランター葬はその利便性からも選ばれています。
プランターに植えた植物を眺めることで、ペットと過ごした思い出が心に甦ります。しかし、この方法には注意点もあります。プランター葬を行う際には、野良猫などに遺体を掘り返される可能性があるため、適切な深さまで穴を掘ること、また腐敗臭を防ぐために置き場所を工夫することなど、配慮が必要となります。
火葬業者の良い選び方
ペットとの別れはとても苦しいものですが、その際に頼りになるのがペット火葬業者です。選択の際には、「対応の早さ」や「料金面」を比較することが大切となります。そして、それだけではなく、自分が気になる事項についてのチェックリストを作成し、それをもとに問い合わせを行うことがお勧めです。
要望・確認チェックリスト
・近隣で対応してくれるか
・料金は想定している予算に収まるか
・カメのような爬虫類や小動物も火葬してくれるか
・返骨してもらえるか
・副葬品、メモリアルグッズなどの販売はしているか
このチェックリストは火葬業者だけでなく、霊園にも役立ちます。具体的には、近所で対応してくれるか、料金が設定している予算内に収まるか、カメなどの爬虫類や小動物も火葬してくれるか、骨や遺灰を返してもらえるか、副葬品やメモリアルグッズの販売があるかなどを確認しましょう。
しかし、火葬業者や霊園によって提供しているサービスは異なるため、確認事項は自分の状況やニーズに合わせて調整することが必要です。
そのため、事前に各業者のホームページを確認したり、直接問い合わせを行い、自分の疑問点を解消した上で、どの業者に依頼するかを検討することがお勧めです。これにより、大切なペットとの最後の時間を適切に過ごすことができます。
カメの葬儀と供養の手順
カメの葬儀・供養方法について
火葬や埋葬など、丁寧に供養を行いたい方のための情報です。
火葬
火葬を選ぶ最大の利点は、供養方法が多様化することです。火葬によりペットの遺骨を手に入れることで、「遺骨をアクセサリーに加工する」「骨壺を自宅で大切に保管する」など、身近な存在として供養することが可能になります。
それに加えて、自宅で遺体を埋葬する際にも、火葬は不快な臭いや害虫の発生といったリスクを抑制する効果があります。
火葬のメリットとしては、供養の方法が多岐にわたる点が挙げられます。供養方法に迷っている場合、遺体を一度火葬することで多くの選択肢が広がります。火葬のサービスによっては、ご自身で遺骨を手に入れることも可能であり、これはペットとの思い出を形に残す一つの方法とも言えます。
お見送りの時間は、ペットとの貴重な思い出の一部です。大切なペットを最後の時まで見守るために、火葬は理想的な供養方法と言えるでしょう。
埋葬・プランター葬
埋葬というのは、通常、自宅の敷地内や私有地で行われるというのが基本です。これに対し、プランター葬とは、愛するペットの遺骸をプランター(植木鉢)に入れ、その上から土を覆うという供養の方法を言います。
このプランター葬の特長として、大切に育ててきたカメの存在を、日常生活の中でいつでも感じることができる点が挙げられます。また、庭がない状況や、アパートやマンションのワンルームで暮らしている場合でも、問題なく行えるという利点も存在します。
プランターに植えた植物を見るたびに、過ごした時間や共有した思い出が蘇ってくるでしょう。しかし、プランター葬には、野良猫による掘り返しや、腐敗による悪臭などの問題を防ぐため、十分な深さで穴を掘る、適切な置き場所を考えるなどの配慮が求められます。
カメが死んだら川や池に流してはいけない
愛するペット、カメが旅立ったとき、その遺体を自然に帰すという気持ちから川や池に流すことを考えるかもしれませんが、それは避けてください。カメの飼い主としての思いやりは理解できますが、不幸にもカメの遺体には細菌が付着しており、これが野生の生物たちに感染すると、彼らの生存に甚大な影響を及ぼす可能性があります。
さらに、外来種であるアカミミガメや、人間が飼育していたカメの個体が、たとえそれが死体であっても、元々の生態系にどのような影響を与えるかは確定的には言えません。したがって、カメの遺体を川や池に流す行為は、自然環境に対して予期せぬ混乱を引き起こす可能性があるため、絶対に避けるべきです。
カメの死をどう受け入れるか

愛するカメとの別れは、心を深く傷つけるものです。その切なさは、「もっと早く何か気づいてあげられたら」という無力感につながることもあります。しかし、それはあなたがそのカメを心から愛していた証拠です。その深い愛情を持って接していたあなたの存在によって、カメは幸せな生涯を過ごすことができたのではないでしょうか。
過去に囚われるのではなく、大切なカメの思い出を永遠に心に刻むために、適切な供養を行うことが大切です。これには尊敬されたカメの遺品整理も含まれます。遺品整理はただの片付け作業ではなく、カメとの愛情深い思い出を思い起こす機会でもあります。そのため、全ての遺品を捨てる必要はありません。大切なものは大切に保管し、必要なくなったものだけを処分することで、適切な遺品整理を進めていきましょう。
また、カメとの貴重な思い出をいつでも振り返ることができるように、メモリアルグッズの作成も一つの方法です。これは、あなたの愛するカメを悼むための特別な記念品です。遺骨を収めたペンダントや、思い出深い写真を保存するデジタルフォトフレームなど、さまざまな形でカメを偲ぶことができます。これらのメモリアルグッズを作る際は、専門業者に依頼することが一般的です。また、ペットの火葬を行う業者が提供するオプションサービスとして、火葬と一緒にメモリアルグッズの作成を依頼することも可能です。これらの方法を通じて、大切なカメとの思い出を永遠に刻むことができます。
まとめ
カメが動かなくなった際には、まずはその生死を確認するために、優しくその手や足に触れてみましょう。カメが冬眠(仮死)の状態にある場合でも、手足への触れ方によって何らかの反応を示すはずです。
しかしながら、カメの「手足がだらりと垂れている」「水面に浮かんでいる」「手足に触れても全く反応がない」といった状況は、カメが死亡している可能性が高いことを示しています。
カメが亡くなったと確認した場合は、心を込めて供養の準備を進めてあげましょう。生き物の命を尊重し、その終焉を見守ることも我々の責任といえるでしょう。
