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2.252025
熱帯魚が死ぬ前の兆候を見逃さないための注意点【鎌倉・藤沢】
皆さんの愛する熱帯魚の行動や体調に、何か違和感を感じたことはありますか?「もしかして病気なのか?」と不安になることも多いと思います。
特に、感染症にかかっている可能性がある場合、その病気が水槽内の他の魚にも広がることを心配されているかもしれませんね。
本記事では、熱帯魚が病気にかかった際の兆候を見極める方法を詳しくご紹介します。
具体的には、「体表に斑点のような模様が現れる」「ヒレやウロコの形状に異常が見られる」など、外観に何かしらの変化がある場合、それは病気の可能性を示しているかもしれません。
飼い主としては、魚が苦しむ前に、早期に病気を見つけ出し、治療や獣医の診察を受けさせることが最善の対策です。本記事がその一助となれば幸いです。

「体調異常」「ヒレ・ウロコの変形状態」などの見た目変化

熱帯魚が生命の危機に直面している際には、「体色の変化」や「ヒレ・ウロコの変形」などの外見的な変化が観察されることがあります。
【体に異常が出ている】
熱帯魚の体に白い斑点や小さな粒子が現れた場合、それは白点病の可能性を示しているかもしれません。また、黄色い微細な斑点が多数現れている場合には、コショウ病という病気の可能性も考えられます。これらの病気は共に寄生虫の感染が原因となっており、水槽内で広範囲に拡大している可能性が高いです。これらの症状を確認したら、早急な対策を講じることが重要となります。
【ヒレの変化】
熱帯魚の「ヒレが白く濁っている」または「赤く充血している」場合、これらは尾ぐされ病や口ぐされ病の疑いがあることを示しています。これらの病気が進行すると、ヒレ全体や尻尾が白く濁り、次第に裂けていくことが見受けられます。
【ウロコの変化】
熱帯魚の「ウロコが逆立つ」または「赤く充血して見える」現象は、松かさ病や穴あき病といった病気の可能性を示唆しています。これらの病気が進行すると、ウロコが抜け落ち、筋肉が露出するようになります。
元気が無い

熱帯魚が寿命を迎える前には、「静かになる」、「食事を摂らずに体重が減少する」など、外見上の変化が見受けられることもあります。
【静かになる】
熱帯魚が寿命を迎える前の兆候の一つとして、動きが鈍くなることが多いです。特に、水槽の底でじっと過ごす時間が増えると、その生命力が衰えてきている証拠かもしれません。
【食事を摂らずに体重が減少する】
また、命の終わりが近づくと、食事を摂るための力も衰えてきます。その結果、熱帯魚は食べ物を口にすることが少なくなり、必要な栄養を摂取できなくなるため、体重が減少することもあります。さらに、水槽内での争いなどストレスが原因で食欲が落ちることもあります。そのため、熱帯魚が静かになったり食事を摂らなくなったりした場合は、その理由を探ることも重要かもしれません。
ケガをしている
親しまれている熱帯魚が、水槽内で意図せずケガを負うことも少なくありません。ケガをした部位が病気に繋がり、最悪のシナリオでは命を落とす可能性もあるため、飼い主としてはこれを防ぐための対策が求められます。
【設備が原因の事故】
水槽内部の設備が原因でケガをするケースも見受けられます。エアーポンプやレイアウトに使用される石など、魚が体を挟んでしまうと怪我をしてしまうことがあります。また、飛び跳ねる性質を持つ魚種が水槽から外へ出てしまい、その結果として傷を負う事例も存在します。こういった事態を早期に発見しないと、魚の体調に深刻なダメージを与える可能性があります。
【他の魚とのケンカ】
1つの水槽に多数の魚を飼育している際には、魚同士が争い、それが原因でケガをすることもあります。これが原因で命を落とすケースもあるだけでなく、魚がストレスを感じて食事を摂らなくなる事態も起こり得ます。このような状況は魚の健康を大きく損なうため、飼育者としては十分な注意が必要です。
熱帯魚が死ぬ前の予兆を見つけた時の対策方法詳細
熱帯魚が死ぬ前の予兆に気付いた際は、早めに対処してあげましょう!
症状の理解と自己治療の方法
見出し:症状を把握し、自力で治療する
愛犬や愛猫と比べると、熱帯魚の治療を専門に取り扱う獣医師は少ないのが現状です。
まず第一に、お住まいの地域で熱帯魚の診察を行う動物病院が存在するかどうか調査してみることをお勧めします。
【病院が近くに無い場合は】
もし、熱帯魚の診察を行ってくれる獣医師が近所にいない場合でも心配はいりません。症状を観察し、自分自身で治療を行うことも可能です。
まずは、熱帯魚が示している症状や体調不良をじっくり観察し、その情報を用いてインターネット上で該当する情報を探してみましょう。
その症状に対する治療法や、市販されている薬を活用した治療の例など、様々な情報が見つかることでしょう。
「原因が特定できない」「どの薬を使用すれば良いのか分からない」といった状況に陥った場合でも、病状の写真を撮影し、それを熱帯魚専門店に持って行って専門家のアドバイスを求めるといった方法も有効です。
体調不良時の対応策について

体に奇妙な斑点が現れ、「白点病」や「コショウ病」を疑う場合、寄生虫に対する適切な対策が必要となります。
【白点病の場合】
白点病を引き起こす寄生虫は、水温をゆっくりと上げて、大体30℃に設定することで、魚の体から離れる傾向にあります。
その後、水槽の水を約半分交換し、治療薬を水槽内に投入することで、これらの寄生虫を効果的に駆除します。
【コショウ病の場合】
コショウ病の原因となる寄生虫、ウーディニウムに対し効果的な治療薬を選択し、魚を薬浴※1という方法で治療します。
※1 薬浴とは、発症した魚を他の魚から隔離し、治療薬を混ぜた水の中で数日間過ごさせる治療法のことを指します。
なお、ウーディニウムには光合成をする種類も存在します。
そのため、薬浴後に直射日光を避けること、特に太陽の光を直接当てないようにすることが、治療をより効果的にする可能性があります。
ヒレ・ウロコの異常出現時の対応策
愛魚のヒレやウロコに何か異常を見つけたら、その早期発見と迅速な対策が二次的な感染や水槽全体の感染拡大を防ぐ鍵となります。
【ヒレのダメージへの対策】
ヒレのダメージが見られる場合、「尾ぐされ病」や「口ぐされ病」が疑われます。これらの病気に対する有効な対策として、薬浴が推奨されています。ただし、早期発見と対策が重要で、遅れるとヒレや尾の損傷が修復不能となることもあります。ヒレの異常を見つけたら、直ちに対策を講じることが求められます。
【ウロコのダメージへの対策】
ウロコに異常が見られる場合、「松かさ病」や「穴あき病」が考えられます。これらの病気に対しては、水の交換と薬浴が有効な対策となります。特に進行した穴あき病に対しては、水カビなどの二次感染を防ぐ対策も重要となります。必要に応じて薬を用意し、愛魚に適切なケアを提供しましょう。
・症状と原因に合わせた水温の調整
病状とその原因によって対策方法が異なるため、注意深く観察し、適切な対策を講じることが必要です。例えば、松かさ病の原因となるエロモナス・ハイドロフィラは25~30℃の水温を好むため、対策としては22℃に水温を下げることが有効とされています。一方で、穴あき病の原因となるエロモナス・サルモニシダは低温を好むため、水温を30℃に上げることが対策として有効とされています。各病状に適した対策を講じ、愛魚の健康を守りましょう。
魚の活力低下
水槽の中の魚が元気がなく、底に沈んでいる様子を見かけると、その生命が終わりに近づいている可能性が考えられます。
魚の体調をチェックするため、外観に異常がないか、または食事に対する関心があるかどうかを確認してみましょう。
【飼育の最後をどう迎えるかも重要】
飼っている熱帯魚が体調不良に陥り、その回復が望めなくなった時、私たちはどのように最後を迎えさせるかを考えておくべきです。
私がかつて飼っていたスネークヘッドは、何の予兆もなく突然死してしまいました。
その時、どのように魚を見送るべきかについての準備が全くなく、約20cmの体の魚をどのように手向けるべきか困惑した経験があります。
ペットとの別れは避けられない運命です。
私のように、慌てずに適切に対処できるように、余裕のある時に飼育の最後をどう迎えるかを考えておくことを強く推奨します。
熱帯魚の見送りには「火葬」「埋葬」「プランター葬」が適しているとされています。
