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猫が死に際に消える? 猫が姿を消す理由とは?【鎌倉・藤沢】

猫は人間とともに長い歴史を共有してきた生き物です。
古代エジプトの時代からすでに人々の生活の中に存在していました。それにも関わらず、猫については未だに解明されていない部分が多く、我々の身近な存在ながらも、数々の「謎」を抱えています。

猫に関するあらゆる「真偽不明の説」の中で、特に興味深いものの一つが、「猫は死の直前に姿を消す」という話です。この話について、私たちは一体何を知ることができるのでしょうか?その理由とは何なのでしょうか?今回はこのテーマについて深く掘り下げてみたいと思います。

猫が飼い主の前から消え去る理由

かつて、自由に外出できる状況で飼われていた猫が突然帰ってこなくなったという経験をお持ちの方はいらっしゃいませんか?
愛猫が忽然と姿を消す背後には、さまざまな可能性が考えられます。以下に、その主要な理由をご説明いたします。

事故により帰ることができなくなった

最も想定されるのは、交通事故などの不慮の事故に巻き込まれ、帰宅する能力を喪失したという場合です。実際、屋外で生活する猫が亡くなる一番の原因は、交通事故だと言われています。

本能的魅力に引き寄せられて

去勢手術を受けていないオスの猫の場合、メス猫の魅力的な香りに誘われ、放浪の旅に出てしまうこともあります。

テリトリー争いに敗れて

自分の領域を守るための争いに敗れた猫は、姿を消すことがあります。他の猫が自分の領域に侵入し、対立が起こり、結果として追い出されてしまう事態も生じます。猫の性格にもよりますが、一度怖い体験をしたり、身体的な痛みを感じたりすると、その場所自体に対する不安感が増し、自分の家が視界に入っている状況でも、たとえ一本の道路を渡ることすらできなくなってしまう猫もいるのです。

猫が自身の体調不良を隠す行動パターン

猫が突如として姿を消す前に、何か体調に問題があったと気づいたことはありますか?

猫は非常に賢い生き物で、自身の不調を見つけられないように隠すことができます。

特に若い猫がこの傾向にあることが顕著で、私自身、「朝食は全部食べたし、夕食は少し残したけど大丈夫」などと思っていると、一夜にして状況が一変することがあります。
例えば、知り合いの猫は膿胸という病気で、胸の中に膿が溜まる状態でした。翌日の朝、すぐに診察を受けたのですが、診察中に亡くなってしまいました。

それでは、本当に猫は自身の最期の姿を飼い主に見せないように、姿を隠すものなのでしょうか?

猫は死ぬ前に姿を消すという法則は成り立たない

まず最初に考察すべきなのは、「猫に”死”という概念が存在するのか?」という問いです。これは、人間以外のほとんどの動物に対して問いかけられることでしょう。私の意見としては、そのような観念は存在しないと思います。

どれほど苦しい状況であっても、楽になるために自ら命を絶つという行為を猫が行うことはありません。したがって、”死”という観念がなければ、「死ぬ前に姿を消す」という考え方は成り立たないのです。

では、猫が自身の体調が悪いと感じたらどう行動するでしょう? 自然界では「弱肉強食」の法則が存在し、体力が弱っている動物は最初に狙われます。強く自然の本能を持つ猫は、怪我や病気で体力が落ちたとき、他の動物から攻撃を受けないために、安全で落ち着ける場所に身を隠します。

体調が悪い猫は、特に暗くて気温の低い場所に行きやすい傾向があります。そこで、じっとして体力の回復を待つのです。しかし、回復できずにそのまま終わることもあるのが現実です。

家の中で飼われている猫でも、体調が大幅に悪化すると、人の目につかない静かで涼しい場所に身を隠す傾向があります。寒い場所を好むのは、自分の体温を下げて体を半冬眠状態にし、余計なエネルギーを使わないための本能かもしれません。

猫を自由に外出させている飼い主からすれば、猫が自分の死を目の当たりにしないように姿を消したと解釈するかもしれません。しかし、実際には猫が生き抜くために姿を隠しているのです。

もし共に暮らしている猫が、人目につかない場所に身を隠すようになったら、何らかの潜在的な病気が進行しているかもしれません。そのような場合は、早急に獣医に診てもらうことを強く推奨します。

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